偽装ウエディング~離婚前夜ですが、抱いて下さい。身ごもりましたが、この子は一人で育てます。~
離婚へのカウントダウン
翌日。
私は樹生さんに相談した。
「逢沢さんにはお伝えました…」
「いい話じゃないか…是非ドバイに行って…玲人にずっと抱え込んでいるキモチを伝えて来いよ。杏花さん」
「えっ?あ…それは…」
「アイツは言葉にして言わないと分からないヤツだぞ…きっと」
「私は別に…彼と夫婦としてパーティーに出席するだけです」
「それだけでいいの?」
「いいんです…」
「杏花さん・・・」
「社長の気遣いは嬉しいですが…私と玲人さんの問題なので…」
皆に気遣われ、心配される私と玲人さんの仲。
岩城さんの告白を断り、兄からは責められた。
――――この結婚にピリオドを打たなければならない時なのかもしれない。