偽装ウエディング~離婚前夜ですが、抱いて下さい。身ごもりましたが、この子は一人で育てます。~
一線を越えた私達。

でも、互いにあのドバイでの夜にあえて触れようとはしなかった。

私にとって良き想い出であっても、彼の中では唯の過ちのようなモノなんだろう。

「四月に帰国するコトが決まりました…」

「えっ?」

彼は私にテレビ電話で伝えて来た。

「あ・・・」

―――私達…とうとう離婚するんだ・・・


「そうですか・・・私達…離婚ですね…」
当初の話では彼の帰国日が私達の離婚日。
私達の偽装結婚も終わりを告げる。

「・・・そうですね…」

「離婚届…区役所に行って…貰って来ます…」

「・・・お願いします…」

私達はあっさりとしていた。

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