偽装ウエディング~離婚前夜ですが、抱いて下さい。身ごもりましたが、この子は一人で育てます。~
『玲人お前は勉強だけが取り柄の本当につまらない男だな…』
兄の修人は表向きは僕と仲よさそうにしていたが、二人になると決まって、僕に辛辣な言葉を浴びせた。
母が自殺した後、益々酷くなっていった。
勉強することが僕に残されたたった一つの道だった。
修人よりも学力が上の高校、大学に進学。
常盤家の生きていくには修人を超えなければいけなかった。
僕は結果的に修人を超えた。
でも、女性に関しては奥手のまま。
「まずは…杏花に会って詫びないと…」
「やっぱ・・・何かやらかしたんだな…玲人」