偽装ウエディング~離婚前夜ですが、抱いて下さい。身ごもりましたが、この子は一人で育てます。~
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点滴と抗生剤が効いたのか、玲人さんは元気に私の手料理のロールキャベツを食べる。

「杏花のロールキャベツは美味しいです」

「ありがとう御座います…良ければ…沢山作ったからタッパーに入れて…機内でも食べますか?」

「…いえ、日本を発つまでに、全部、食べさせて貰います」
そう返してロールキャベツを口に運んだ。
「本社への報告が終われば…フリーですが…久しぶりに外で食事しませんか?杏花」


「ううん…」

私の為に無理をしようとしている玲人さんを気遣い、丁重に彼の誘いを断った。

「そうですか…まぁ―・・・杏花にその気がないなら、無理強いはしません」

「…手料理を作って貴方の帰りを待ってます…」

「そうですか…では、早く報告を終わらせ、貴方の元に帰って来ますよ。杏花」

「はい…玲人さん」

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