偽装ウエディング~離婚前夜ですが、抱いて下さい。身ごもりましたが、この子は一人で育てます。~
「ルキお前もコーヒー飲むか?」

「いいんですか?」

「おいっ!?樹生」

「いいじゃん…幸人」

樹生さんに誘われ、ルキ君はホイホイと幸人さんの隣の肘掛椅子に腰を下ろした。

「幸人、産業医の仕事サボってていいの?」

「ルキお前だって…仕事で来てんだろ?此処に来て、良かったのか?」

私はルキ君の分のコーヒーを淹れに給湯室に戻った。

ルキ君のコーヒーを淹れて、応接に戻ると幸人さんとルキ君が何やら言い合っていた。

「サンキュー、塩崎さん」

樹生さんがルキ君の淹れたてのコーヒーカップをそっと置いてくれた。

「塩崎さんのこの間の合コン…いい人見つかったの?」

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