偽装ウエディング~離婚前夜ですが、抱いて下さい。身ごもりましたが、この子は一人で育てます。~
樹生さんと幸人さんは目を丸くして、私を見た。

「え、あ…ルキ君…あのね…」

ルキ君は私が既婚者だと知らない様子。

「・・・塩崎さんは社内では独身で通ってるけど…実は結婚してんだよ…ルキ」

幸人さんが私の代わりに何も知らないルキ君に教えた。

「えっ!?そうなの?じゃ~合コンは…??」

「まぁ~玲人は君をほったらかしだし、浮気したくなるキモチは分かるけど…」

「…タダの付き合いで参加しただけです…絶対に玲人さんには言わないで下さいね…」

私は二人に口止めした。

「言わない言わない…」

「塩崎さんの旦那さんって…?」

「今はドバイに単身赴任中だ・・・ほとんど帰って来ない…」

「それって…酷くない?」

「まぁ、酷いヤツだな…なぁ~樹生」

「え、あ・・・」

樹生さんはスマートフォンを見て、顔色を変えていた。

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