偽装ウエディング~離婚前夜ですが、抱いて下さい。身ごもりましたが、この子は一人で育てます。~
「大変だ…恋良のヤツ…産気づいたって・・・母さんから『LINE』が来てる…これから会議なのに…」

樹生さんは慌ててソファから立ち上がって、秘書室の逢沢さんの元に行ってしまった。

「赤ちゃんが生まれるのか…樹生さんもパパか・・・」

「そうだな…」

「俺もこれ飲んだら…『メディアパークス』に戻る…」

ルキ君は私の淹れたコーヒーを美味そうに飲んでいた。

「まさか…塩崎さんが人妻だったとは…」

「ルキお前…まさか…杏花さんのコト…」

「別に…狙ってなんていないさ…」
樹生さんは舞い戻って来て、私達に挨拶する。


「杏花さん!!会議の件は会長の父さんに任せた…俺は先に帰るよ…お疲れ」

「…俺も後から東亜に戻る…明日には、お前もパパだな…」

「頑張って…恋良の出産に立ち会うよ!!」


< 88 / 136 >

この作品をシェア

pagetop