キミ、が欲しい



「俺には…止める権利はないって言うか、正直不釣り合いだと思ってる…最初から何で俺なんだろう?って思ってたし。きっと須賀くんみたいなイケメンが一番似合ってるって今でも思う……でもっ!」



下を向いてボソボソと話していたハルが急に顔を上げた。



「星那は俺の人生を変えてくれた!手を取ってくれた…こんなダサい俺を、愛して…くれた」



今までで見たことないくらい真剣な瞳で一生懸命話すハルの横顔に釘付けだ………



「まだたったの半年だけど、もう俺には人生の一部で……星那を失うことは考えられない…です。だから、あ……諦めて…ください…!」



「え、何これ、プロポーズ?」と拓海が私を見るけど横向いた。
「え、何?2人で顔真っ赤じゃん」と突っ込まれる。
「え……あっ」てハルも見ないで。
泣きそうなのがバレちゃう。




「ていうか、俺ら付き合ってたのほんの2ヶ月くらいだしな」



「えっ!?」



今日一番の高い声だね、ハル。
チラリと目を合わせて
「ごめんね、そうなの」と言う。



びっくりだよねぇ、交際期間はハルとの方が長いです。
しかも出逢ってすぐに付き合ったからよくわかってなかったし、別れてからも連絡してないし。



「まぁ、ハルちゃんの気持ちはよーくわかった。わかった上で申し込むわ」



「え…?」



「ハルちゃん、俺と正々堂々と勝負だ…!」



はい!?なぜそうなる…!?
場所を移したかと思えば……







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