キミ、が欲しい





「星那……」



「ハル……待って?」



「待てない」



「今はダメ……」



後ろからハグされてる私は、



「ダメだってば、あっ…ん」



ただ今絶賛ゲーム中でして。
コントローラー持ってるから両手使えないことをいいことに、ハルが耳を攻めてきたり…服の中に手を入れてきたり。



ちょっと……チャットしながらだから敵の攻撃当たっちゃうたびに“調子悪イデスカ?”ってチーム住人に心配される。
いつもならものの数秒で倒して、私の居るチームは常にトップを維持してたのに。



月に一度の天下を決める戦なの……



お願い……もう少し待って………



チーム戦だから他のメンバーがフォローしてくれてるけど、ちゃんと時間決めて集まったのに申し訳ない……



一番感じる場所に手が伸びてもう戦闘能力ゼロ……
何とかチャットで退室宣言……乙。



振り向いて文句のひとつでも言ってやろうと思ったのに、目が合えばやっぱり優しくキスしちゃう……



そっと電源を落として、ハルの上に乗る。
ニットを脱いで覆いかぶさった。



ねぇ、ハル………
いつからそんなにお利口じゃなくなったの?
この私に強制終了させるなんて……



「どうなるかわかってるよね…?」



「え…!?」



「ふふん、ゲーマー舐めないでよ?」



「ご、ごめんなさい…ひゃっ…!」



脱ぎやがれー!
ベットに押し倒したら照明を落とす。






< 91 / 115 >

この作品をシェア

pagetop