キミ、が欲しい
「星那……」
「ハル……待って?」
「待てない」
「今はダメ……」
後ろからハグされてる私は、
「ダメだってば、あっ…ん」
ただ今絶賛ゲーム中でして。
コントローラー持ってるから両手使えないことをいいことに、ハルが耳を攻めてきたり…服の中に手を入れてきたり。
ちょっと……チャットしながらだから敵の攻撃当たっちゃうたびに“調子悪イデスカ?”ってチーム住人に心配される。
いつもならものの数秒で倒して、私の居るチームは常にトップを維持してたのに。
月に一度の天下を決める戦なの……
お願い……もう少し待って………
チーム戦だから他のメンバーがフォローしてくれてるけど、ちゃんと時間決めて集まったのに申し訳ない……
一番感じる場所に手が伸びてもう戦闘能力ゼロ……
何とかチャットで退室宣言……乙。
振り向いて文句のひとつでも言ってやろうと思ったのに、目が合えばやっぱり優しくキスしちゃう……
そっと電源を落として、ハルの上に乗る。
ニットを脱いで覆いかぶさった。
ねぇ、ハル………
いつからそんなにお利口じゃなくなったの?
この私に強制終了させるなんて……
「どうなるかわかってるよね…?」
「え…!?」
「ふふん、ゲーマー舐めないでよ?」
「ご、ごめんなさい…ひゃっ…!」
脱ぎやがれー!
ベットに押し倒したら照明を落とす。