【BL】年上の意地、年下の本気
悔やむ心と冷たいベッド
逞真side
1週間。
「…黒羽くん、大丈夫?」
結城さんの姿が消えて1週間が経つ。
「大丈夫じゃないです。」
今の気持ちを即答した。
新垣さんの困った顔も気になるけど、今はなによりも結城さんの居場所が気になる。
“電話は1週間前の朝の1本のみ。それ以外にはありません。”
榎本さんと連絡を取り合うようになった。
結城さんの会社の人達の中で知っている人は極僅かの人達だけ。
事を大きくするのは戻ってきた時によくないからと榎本さんが止めているらしい。
「……クソ……」
確かに電話が来てたんだ。
俺に、最後の電話が。
「黒羽さんお願いしまーす」
仕事は待ってくれず、次々と変わらず入ってくる。
本当なら休んでずっと探していたいけど、榎本さんに言われた。
“貴方は仕事をしていてください。社長が戻った時に怒られますよ?”…と。