【BL】年上の意地、年下の本気
正直、嬉しいと思ってしまった。
好きな男が悲しんでいるのに可笑しいな、とも。
「…お前、俺の事好きなんだよな?」
酷く振られても気持ちは変わらない。
でもこれからは幸せを願おうと思っていた。
「抱かせろよ。」
ベッドに押し倒された時はもう遅かった。
「紘都…お前、正気か…?!」
気持ち悪いと振られたハズなのに。
その気持ち悪いという感情を抱いた男を抱くなんて。
「お前綺麗な顔してるし、よく考えりゃイケるわ。…今度からも頼むな」
乱れたシーツと、荒い呼吸。
高校生にしては大きい方の男2人が寝るには、ベッドがうるさく軋む。
「なん、で………」
“好き”とも“愛してる”とも囁かずに俺を抱いた。
分からない。
好きでもないのに抱くのだろうか。