【BL】年上の意地、年下の本気
「瞬、おはよう」
何も知らない純粋で無垢な笑顔。
…それとは逆に、毎晩抱かれる俺。
酷く穢れているように思えた。
「…もうやめよう、こんな事。」
「はァ?やめねぇよ。」
いつの間にか俺の中には“好き”だという感情は薄れていた。
そうなってくると毎晩抱かれるという行為は、本当にただの意味の無い行為になった。
「瞬、元気ないけど…大丈夫?」
その無垢な笑顔を見る度に
「…あぁ。」
「何かあったら言ってくれよ?…幼馴染なんだから。」
その純粋な好意を向けられる度に
「………ごめんな、雅。」
自分の惨めさに押し潰されそうになった。
そして俺は、一番やってはいけないことを大切な人にしてしまったんだ。