【BL】年上の意地、年下の本気
「───寂しかったんだろ?」
紘都はあの後すぐに彼女が出来た。
抱かれなくなって気づく。孤独だと。
たとえ恋愛感情なんてなくても1人よりはマシだったのかもしれない。
「雅……俺は、なんてことを……」
俺のようになるなと、かっこいい兄のように。
弟の見本となれるように教えてあげたかった。
「…俺を…許さないでくれ……」
俺に罰を与えて欲しい。
それこそが俺の罪に対する相応しい最後だから。
「……いいや、許すよ。」
まさかの答えに頭をあげると、そこにはかつての幼馴染が笑っていた。
「許さないでくれって言うから、許す。…それが罰だ。」
……あぁ、そうだ。
結城 雅という男は、こういう男だった。