【BL】年上の意地、年下の本気


何日ぶりの外だろう。
雨が降っている。

あの場所はどうやらホテルだったらしい。


「ここは……」


見覚えがある。
ここまで出れば家までの帰り道がわかる。



「はぁ、…っはぁ……」

上手く歩けない。
呼吸も整わない。


けど、会いたい。





「逞真……」


この雨で逞真はなにを思う?
俺と最後にあった日のことを思い出して、俺の事をまだ好きでいてくれたらいいな。



…俺の事、もう飽きたかな?
急にいなくなった奴の事なんか忘れてるかな。





「……いった……」




急いでも仕方ない。
どうせこんなボロボロじゃどれだけ急いでも一緒だ。




「ここは…あの公園か。」


榎本と出会って、逞真がアメリカへ発つ時もここで知らされたっけ。

色々と思い入れのある公園。





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