【BL】年上の意地、年下の本気


「結城さん!」

「…逞真?面会時間はもうとっくに過ぎてるはずじゃ…」


さっき病室を出てって時計を見たら面会時間が過ぎてたから、帰ったのかなと思ってたのに。


「今日俺、泊まります」

「はぁ?!」


読んでいた雑誌をボトっと落とした。


「失礼しま〜す!」


…一人部屋だったはずだけど?
なんでベッドが隣に来てるんだ…?



「黒羽さん、ここで良かったですかっ?」

普通なら俺みたいに重病とかじゃなくて残りは検査入院みたいな患者の病室には泊まれないはず。


「あ、はい!わざわざありがとうございます。すみません重いもの運ばせて」


………あぁ、こいつ普通じゃなかったわ。
変にオーラ出しやがって。
美人な看護師さんに笑いかけやがって。



「い、いえいえ!ではごゆっくり!」








< 167 / 178 >

この作品をシェア

pagetop