【BL】年上の意地、年下の本気


「本当に……」


奥歯がギリッと音を立てる。
その音に結城さんはビクンと跳ねた。


「どこまで俺を煽るんです…?」

口呼吸をする俺はまるで獣のようだと自分でも自覚している。

でもそうしないと…この人をどうするか分からない。


「煽ってなんか…っん、」


喜ばせたかった、なんて。
…嬉しいけど俺はこの人の傍にいられるだけでいつも馬鹿みたいに喜んでる。


もしかして気づいてないのかな。




「結城さん、ごめんなさい、…優しくできない」




ゆっくりゆっくり、慣らすように──











……そんな言葉脳内から消えていた。









逞真side end











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