【BL】年上の意地、年下の本気


「好きだよ、雅。」


俺は瞬に抱かれた。

激しく、冷たい手で。




瞬は好きだよと何度も言った

付き合ってなどいない。
ましてや男同士。


抱かれた後落ち着いて考えると、それは惨めで仕方なかった。



…好きという一言で揺らがされた自分が、いかに単純だったか。

















「結城 雅です。よろしくお願いします」





その5年後

俺は地元を離れ、都会に出て瞬と離れた。


その間瞬は俺に2回目をすることはなく、手も出さなかった。










離れたのは、近くにいると会う度に思い出して胸が締め付けられるから。
































……近くにいると、まだ好きだと再確認させられるから。










───











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