【BL】年上の意地、年下の本気
「ひ…っゆ、許して…」
「問答無用。……次の駅で降りてもらいます。」
この声、この手の…あたたかさ。
「逞真……」
抱かれていたのなら、別にもうそれで構わない。
思い出して嫌だと思わないということは…嫌いではないということ。
「大丈夫ですか?結城さん…やっぱりガードが甘いですね。」
「う……」
ガードが甘い…榎本に嫌という程言われてきた。
「あ、結城さん降りなきゃ」
逞真に言われなきゃ自分家通り過ぎてた…危ない危ない。
「………………………」
……気まずい。
いつもはうるさいほど喋るのになんで今日はこんなに静かなんだ。