【BL】年上の意地、年下の本気
「俺は…結城さんと離れるの寂しいです。」
「な、に言ってんだよ…そんなことは彼女に「彼女なんていませんよ。」
公園のベンチは風を遮るものがなくて寒い。…ハズなのに。
「…俺、昨日結城さんを……抱きました。」
まだ確信ではなかったから、なんとか考えずに済んだのに。
「なんで……言うんだよ。」
夢なら夢のままでいたかった気がした。
…もう俺は穢れているよ、逞真。
お前みたいに綺麗な人が触れてはいけない。
現に俺は……未だにあの男のことを考えない日がないのだから。
「あの瞬って人を忘れられなくてもいい。……結城さん、俺と…」
────その後のことはよく覚えていない。