【BL】年上の意地、年下の本気


あの後マンションに送られて、別れた。



「……………」

真っ暗な部屋、テーブルの上に置いた紙切れ。
電話番号が書いてある。






“結城さん、俺と付き合ってください。”

純粋な気持ち、だと思う。
逞真は若いしかっこいい。

…なにも、俺じゃなくてもいいんじゃないか。


ただの興味本位だとしたらもっとダメだ。






「……っ…」


携帯が鳴って、動揺する。
まだ電話かけてないんだから、向こうからかけてくるはずないのに。





「瞬……」


なんでこんなタイミングでいつもいつも……





「…もしもし。」

『…………』

「瞬?」

『今一人か』


「一人…だけど…」









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