【BL】年上の意地、年下の本気


『…ごめん。』


「あ、いや…何かありましたか?もしかして、俺のせい…『それは違う…!逞真のせいじゃなくて…』


こんなふうに声を荒げる結城さんは初めてだ。

そんなに否定してくれると、不謹慎ながらも頬が緩んでしまう。


…今結城さんを苦しめる全てのものを取り除いてあげたい。

笑っていて欲しいから。




『瞬から電話がきた。…お前を、抱きたいって…言われた。』








「黒羽くん…?黒羽くん、血が出てるよ!」


「………すみません新垣さん、ちょっと下ろしてください。」


ベンチしかない公園。
唇に触れると血がついてきた。






「それで、来たんですか?」


『や……電話、切ったから…』

「今日誰かマンションに来ても絶対居れないでください。…いや、1週間の間は絶対に。」





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