【BL】年上の意地、年下の本気


「明日の打ち合わせがしたくて。…黒羽くんなんだか張り切ってるからペース乱されちゃう。」

「すみません…」


「いいのよ、私としても早く仕事を済ませたいし。…あ、そこの所はこうした方が……」


わざと緩く結んであったバスローブの紐が緩み、胸元がはだけた。

…ほんと、女豹とか呼ばれる意味がよく分かる。



「…年上は嫌いかしら?」

年上…か。


「好きですよ」


あの人ならね。
あの人以外なら年上とか年下とか、どうでもいい。



「でも全然興奮してないじゃない…?」


「……………」


執拗い人だ。

触れられる手を避ける口実にお茶を1口のんだ。










………その瞬間ニヤリと笑う篠宮さんに、俺は気づくことが出来なかった───。









逞真side end













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