【BL】年上の意地、年下の本気
信じたい気持ちと、不安がぐちゃぐちゃになって苦しい。
「社長?」
なんとか社長室まで戻ってきたけど。
「はぁ…っ、はぁ、…は…っ」
上手く息が出来ない。
「社長?!しっかり!社長!!」
こんなに慌てる榎本を見るのは初めてだ。
…俺ってこんなに弱かったっけ?
社長たるもの体調管理は上手くしてきたはずなのに、いつもアイツに乱されてる。
それを心地よく感じていた今までが、今は嘘みたいに苦しくさせる。
「…………会い…たい……」
今すぐに会って、何かの間違いだと言ってほしい。
───今はただそれだけが願い。