学校嫌いな雨咲さんと学校好きな灰葉くん
灰葉くんは…なんか、なんか安心させてくれる。その
温かさに甘えて涙がこぼれそうだ。初対面の人にそん
なとこ、見せられない。でもこんなの初めてでどう対
処したらいいか分からない。
「そ、そういえば、なんで灰葉くんが家に…?先生がそういうの、渡すんだとばかり…」
「あぁ。俺ん家この家の二つ隣だから」
「知らんかった…」
びっくりして言葉がなまる。灰葉なんて表札あったっ