日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
ギュッと手を繋いで帰り道を歩く。
「けが、しない?」
「怪我は、する。」
「....うん」
「渉はほんとに強い。
俺は、あいつを見た時怖いと思った」
「え、」
「それでも、
桃華をかけて宣戦布告されたんだ
逃げるわけにはいけないだろ。」
「...ごめん、悠月」
「んー、俺としては、
ごめん、より、ありがとうって言ってほしーな」
「...うん、ありがとう」
「おう!」
やっぱり悠月は、
私を笑顔にさせてくれる。
「ばいばい」
「おう!じゃあな」
私の家の近くで分かれるとスマホを開く。
あ、メッセージが入ってる。
っ、わ、たる。
そこには2時間前に渉からのメッセージが
入っていた。
【昔、よく遊んだ土手で待ってる。
桃華が来るまで待ってる。
話がしたい。】
渉と私は今は敵。
分かっていけど、
私の足は、来た道を引き返し
約束の場所へ向かっていた。