日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
は、



大丈夫。



違う。



勘違いだ。



何も、無いから



そう思いながら



人垣へと足を運ぶ。



..........



とう、か?



嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ



そんなわけが無い。



桃華な訳が



桃華は、



元気で



明るくて



それで



そんなわけ失態をする女じゃない。



いくら否定しても



目の前にいる



ナイフで腕や足、
お腹など何ヶ所も刺され



力なく横たわり



血の池が世界を拒絶するかのように
広がる中心にいるのは



桃華だとその頭が肯定する。



4年前の光景がフラッシュバックする。



その時は俺が刺した。



今は他の誰かが刺した。



「桃華!!!!!」



助けなきゃ。



お前を、殺したくはない。



警察を振り切り桃華の横につく。



目を、



覚まして。



頼む。



その、



青色をまた、



見してくれ。
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