日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
「んー、旧友との仲を温めに?」



「東華の為か?」



ぞくり



渉の雰囲気が変わる。



「どこまで知ってる」



「っ、桃華が、妃瀬 東華で、
東華は失踪したことは、


後、和服の男が東華の近くに居ることは」



「チッ!あいつ。


お前が少しは知ってる事は分かった
でもお前が出来ることはねぇ。


分かったら大人しく帰りな一般人。」



一般人。



それは、俺が1番知ってる。



俺はこいつらとは違う。



「無理だ」



「は?」



「俺は桃華に謝るって決めたんだ!
その為には東華を通して桃華に
安心を与えなきゃ意味がねぇ!


だから、頼む。
俺に力をくれ。
東華を、桃華を守るためだ。」



「っ!!!!
東華様の過去の古傷を抉ったやつが
何言ってる!!!


桃華をお信じれなかったのお前だろ!!
俺は、俺は、お前が羨ましい!!!
なんでお前なんだ!!


俺はあんなにも近くで見てたのに
なんでぽっと出のお前なんかに、
10年前から迷惑しかかけてないお前が!!!」



っ、



10年前から迷惑しかかけてない。



確かにそうだ。



俺は、
東華に迷惑しかかけてこなかった。
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