日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
だからこそ



「俺は東華を助けたい。
お前も東華のために動いてるんだろ。


俺も、助けたい。」



「反対だ。
しかもここは妃瀬組じゃねぇ。
七尾会の如月組だ。
俺の権力はねぇ。


ここまで来たけりゃ自力でこい。」



そう言って渉は部屋を出る。



自力。



俺は如月会のことはほとんど知らねぇ



もちろん、



篤紀の実家で、ヤクザで、
東華と住む世界が同じ住民ってことは知ってる。



ただそれだけ。



こっちのルールも知らなければ
どうしようもない。



だれが、



だれが、ここのルールを、



あ、



いるじゃんすぐそこに。



思いついたら即行動。



すぐにその人物へ電話をかける。



『あ、もしもし
母さん?』



『あら悠月!どうしたの?
母さん今仕事中で』



『あ、うん、ごめん。
少しでいいからさ、教えて欲しいんだ』



『何かしら?』



『如月組について』
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