日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
「えー、なんでー?」



「なんででも!!
いきなりこのお店連れてこられてビビるわ!」



「あらー、悠月説明してなかったのー?」



「おう。」



「口下手な男はだめよーん」



「はぁ、じゃよく聞けよ」



なに、その仕方ないなみたいな空気は



「ここは、俺の知り合いの店、
そんで、お前せっかく綺麗な顔してんだから
綺麗にしてもらおーと思って」



「余計なお世話!」



「せっかく俺とデートするんだから
綺麗になっとけ!」



「それも承諾した覚えない!」



「あらー、デートなの!?」



「おう」



「ちがう!」



「まーまー、そんなことより
女の子がいつまでも
泣き腫らしてたら可哀想よ


こっちへどうぞ」



もう、ついてきた時点で私の負けだ。



仕方なしに店長の進める奥の部屋へ行く。



「う、わぁー!」



そこには女性用の洋服が所狭しと並び
一角には装飾品、もう一角には帽子など


綺麗に飾られていた。



「凄いでしょー
私、一応これでも有名なのよ。

ドーンと任せてちょうだい」



「でも、」



「いいの!
まずはその目を冷やさなきゃね。」



店長に根性負けして、言われた通りに従う。



「目を冷やしてる間に爪よ!」



「女は爪先からてっぺんまで全てが
勝負どころよ!」



されるがままだ。



「髪も!もっとキレに編みなさい!」



あ、



はらりと解かれた髪の毛は
内側のて混ざった金色出てくる。



「まぁ!綺麗!
染めてるの?」



「いえ、地毛です。」



「そう!だからこんなにサラサラなのね!
んー、こんなに綺麗な髪なら
もっと目立つように編み込んで。」



店長が楽しそうなのでいいか



「次はお化粧よ!
その口の中の詰め物も出しなさい。」



っ、バレた。



どうする。



殺すか、本家に言うか、



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