日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
「なんの目的で入れてるか知らないけど、
女性なのに醜くするなんてサイテーよ!
自分の容姿に失礼よ!」
は?
えーと、容姿を乱したから怒られてんの?
「全く!せっかく可愛い顔してんだから!
そんな事せずに堂々としなさい!」
構えたのがアホらしい。
「知られたくない秘密だろーから悠月に
ちゃんと黙っておくけど、
きっと悠月は
話してくれるのを待ってるわよ」
話せるわけ、ない。
ホントの私なんか知ったら
悠月も離れてく。
「はいはい!化粧するわよー!!」
化粧とか色々に1時間半、
服選びに30分。
女性ってこんなに大変なの?
「やっぱ綺麗よ!!!桃華ちゃん!」
「見てみて!!」
そう言って立たされた鏡には
見違えるほどの私。
「元がいいから軽く化粧するだけで
すんごくいいわー!
んー、後は瞳が青色をだったらいいんだけど」
ッッ。
「カラコンあるから付けなさい!
度付きだから安心して!」
ハイっと言って渡されたカラコンに戸惑う
どうしよ。
外せば、行けるかな?
「じゃあ、付けてきますね。」
「あぁ、そうね、コンタクト付けるの
見られるのは嫌ね
私は、外で悠月と待ってるから
終わったら出てきてねー」
バタンと締まる扉に大きく息を吐く。
顎のラインを触る。
なんでバレた
そんな分かりやすい変装なんかしてない。
バレるとしたら
ホントの私の顔を知ってる人ぐらい
もしかして、知ってるとしたら
あの人が、こっち側の人間なら
スマホを取り出しメッセージを送る。
何が一を考えて行動。
それが、私達の務め。