日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
俺は今、殴る蹴るを繰り返してる。



クソが!!!



あいつ!!



『ほら、やっぱり高校生にチャカは危ないし
素手で頑張って』



お前だって高校生だ!!!



『西之門から入って
ひたすら真っ直ぐ廊下を走れ。』



言われた通りに走ると初め見えたのは
いかつい男たち。



ある区切りを堺に守るように立っていた。



そいつらを気絶させて入ると女達が大勢。



どうゆう事だよ。



ちょいちょい出てくる男達を殴って進む。



Tの分かれ道に出る。



おい、あいつ真っ直ぐって言っただろうが!!



真ん中ねーよ!!!



あー、くそ。



どっち...が......



目の前の道を黒い髪と綺
麗なスーツが通り過ぎる。



まさ、か、



気づけば走り出す。



っ!



腕をつかもうとしてするりと抜けられる。



振り向いたその顔は



「とう、か、」



東華の瞳が驚いた様に見開かれる。



「会いたかった。」



ギュッとその場で抱きつく。



頭を手で撫でる。



髪の先が赤い何かで固まっている。



でも気にしない。



ようやく、逢えた。
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