日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
本当の屍のようになった祐は
夏美が看病している。
まぁ、起きたら喜ぶだろう。
「あぁ、後、幼なじみがいるみたい。」
「幼なじみ?」
男かもしれない存在に自然と
声が低くなる。
「そ、鳴瀬 渉(なるせ わたる)
女子の花の学園、花月の対となる
男子の誇りの学園、笹星学園の首席」
花月
女子の楽園とも言われるこの学園は
親であろうと男の性を持つものは一切禁止
全てを持つ金持ちの子女が入学し、
卒業出来るのはほんとのひと握りを
そしてそれに対をなしているのが
笹星。
世界でも有名な私立学園。
女子禁制のホンモノの紳士を育てる学園
財力だけではなく性格や成績まで、
綺麗にこなせなければならない
「わーお、こっちもすんごいの来た。」
「幼少期から仲のいい幼なじみで
一ノ瀬桃華が花月に入学するなら
俺は笹星といって笹星に入学した強者。」
「まじすんごい人ー」
「そーかなー?」
「そーだよー!
だって桃華ちゃんのためでしょー!」
「そうそう、あいつ昔から危なっかしから」
「へー、そうなんだー、」
「そうそう!」