日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
屋上へ着くといつもの場所で
いつもの様にレジャーシートをひく。



昔と違うのは
レジャーシートが大きくなったこと。



もちろん悠月と座るためだ。



「あ、悠月!」



「おう。」



「今日はね!
冷やし中華です!」



「失敗したな」



「うぐ、」



「言ってみろ、何を失敗したんだ」



「う、」



「返答次第では許してやろう」



「と、」



「ま、まさか」



「トンカツを盛大に焦がしましたー!!」




「き、貴様!!
俺の愛おしのトンカツを!!!」



「申し訳ございません!」



いや、昨日の晩御飯だったトンカツを
すこーし炒めようと思ったら
まっくろくろすけに、



悪意はないよ!!



「しかたねぇ、
今は亡きトンカツに想いを寄せて


合掌」



「「いただきます」」



いやー、既製品ほんと美味しー



「日本の技術に感謝だよねー」



「まじ美味いよなー」



「へー、僕も食べたかったなぁー」



ん?



あれ?



「わ、渉ーー!?!?」



「久しぶり桃華。」



「な、なんでここいるの!?」



「いや、学校探検中」



「あぁ、転校生だったね」



「えー。忘れないでよー」
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