日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
「東華様。」



渉?



あぁ、今日は家族で食事会か



「後5分ほどで到着します。」



「えぇ、分かったわ」



あれは、6歳の頃の思い出かな?



確か、妃瀬家の最初の選考会。



殺せるか、
殺せないかが最初の課題だった気がする?



覚えてないや



思い出すほどのことでもない。



ただ6歳か7歳の子供が死んだだけ。



「東華様。



間もなく着陸です。
シートベルトをお願いします。」



「ん」



「ありがとうございます。」



「全く、お爺様にも困ったわね
いきなりロサンゼルスで食事会なんて」



「はい、しかも桃華の時に連絡が入ったので
ほんとにどうしようかと思いました。」



「ふふ、あっちの人格は随分と
一般人をしてるから何も言えないわね」



「はい」



「ところで」



「はい?」



「今日は全員揃うの?」



「はい、本日のご予定を確認しますか?」



「えぇ、お願い」
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