堕天使
墜落
「オレさ、結婚することにしたわ」

夕飯の生姜焼きを食べ終え。

食器洗いもすませ。

マコトの目の前にコーヒーを置いた直後の一言だった。

「ぇ…?」

漏らす声も返事も待たぬ間、マコトが続けて言った。



「だから、おまえ。もういらない。つーか、もう関わらないで」



愛菜(マナ)の顔色がどんどん青ざめていく。一瞬、何を言われたのかわからなかった。

愛菜とマコトは付き合って6年のはずだった。

…少なくともこの瞬間までは。

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