堕天使
救世主
愛菜は重たい身体をひきずりながら一歩、一歩コンビニに向かった。

マコトのアパートの近くにあるコンビニの光は異様に明るく感じた。

愛菜は俯いてコンビニの前で待つ。

少しすると一台の車がとまった。

「寒いから早く入って」

男の言葉に愛菜は助手席に乗り込む。

車は迷うことなく動き出す。


「あの…」

運転する樹(イツキ)に愛菜は声をかけるが樹は無反応。

「あの…」

「悪いけど、もう遅いから俺んち行くから」

一言。

車内で樹はそれしか言わなかった。
< 4 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop