冬 -Domestic Violence-
「神野先輩も・・ハルカさんも・・さっきから何をブツブツ言ってるんですか!?
さっさとコイツを署に引っ張って・・っていうか・・見損なったぞハルカさん!!
あなたも容疑者隠匿の罪で逮捕だ!!!!」
「“12月13日
今日も玉子焼きが床に飛び散る。
「不味い。」
謝ったけどすぐに髪の毛を掴まえて顔にお茶がかかる。
もう一度謝ったけど頬をビンタする。
ベッドに倒れ込むとそのまま馬乗りで乱暴に服を脱がす。”」
「・・・・・・・?」
「お前も日記の最後ぐらいは実際に読んだだろ?」
「正直・・下心ありきで全部見ましたよ!
それがなんですか!?」
「髪の毛を【掴まれて】
頬を【ビンタされる】
乱暴に服を【脱がされる】」
「・・・・・・??」
「成田。先入観を捨てろ。
お前は勝手な決めつけで・・
この文章一つ取っても、おかしな書き方をされてる事に気付いてない。」
「・・・・・・・・・・・・!!?」
「この国でDV被害に苦しむ人はたくさん存在してる。
そしてそのほとんどが女性だ。
だけどな・・被害者のおよそ17.4%は・・・・・。」
「・・・・ちょ・・まさか・・・?」
「中野がシオリを支配してたんじゃない。
DVの被害を受けてたのは・・
中野のほうだったんだよ・・。」
第7章 完