冬 -Domestic Violence-
“ピー ピー”
お風呂が沸いた知らせが鳴り、
さっと下地まで落としたところで、
入浴剤片手にお風呂場へと向かう。
子供の時からこの時間が大好きだった。
それは大人になった今でも変わらず、
どんなに忙しくても、
どんなに辛いことがあっても・・
何も身につけず、
生まれたままの姿で浴槽につかり、
ボ~っと天井を眺める。
今の私からすれば、
あの3人と会う時以上にこのお風呂が、
私の心を解放できる唯一の時間。
・・このまま眠ってしまいたいな・・。