冬 -Domestic Violence-


イヤホン越しに月本先輩にも挨拶して、


『その才能が開花される時が必ず来ると信じています。

また君に会える日を楽しみにしていますからね。』

なんて、
いまいち意味がよく分からなかったけど、

掛けてくれた言葉にジ~~ンとしながら・・

ハルカさんと二人で、
神野先輩を署の玄関前まで見送る。



「神野さん。」


「ん?」


オレ的にはまだまだ名残惜しかったけど・・隣に立つ鉄仮面は相変わらず鉄仮面だ・・。


「中野君の無実を・・私を信じてくれてありがとうございました。」


「次はあんたが仲間の事を信じる番だぞ。」


「え・・・。」


「もう単独行動はやめろよな。

ちょっと杜撰なオオスカワ署の刑事課は、
これからあんたと成田が変えていけばいい。

みんなが小泉を信用して、
小泉もみんなを信用できるような・・

そんな良いチームを作れば、また今回みたいな事があっても大丈夫だからさ。」


「・・・はい、努力します。」


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