冬 -Domestic Violence-
“ガチャリ”
「シオリ~ごめん復活~!」
「・・・うん、行こ。」
「え・・え・・?
ごめん・・怒ってる?」
「ううん。もう早く行こ。」
「上原さん。」
「・・・・・・。」
「俺の名前はマサノブです。
機会があったらまた。」
「・・・・・。」
恥ずかしかっただけじゃない・・・。
中野さんが見せた・・
顔がくしゃっとなるその笑顔に・・
どうしてか分からないけど、
私はサヤカの腕を引っ張って、
逃げるように終わりかけのビンゴ大会へ早歩きで向かった。