冬 -Domestic Violence-


「もしかして・・
恋愛も禁止されてたんですか?」


ホントは、今までどんな女性とお付き合いしてきたんですか?って・・

ストレートに中野さんの好きなタイプを聞きたかった。

でも・・お母様の話に絡めてつまらないオブラートに包んでしまう。


「いや、意外とそこだけは無頓着だったんだよなぁ。

だから割と自由に色んな子と付き合ってきた。」


「・・・色んな子・・・。」


「・・・あ!ごめん違う違う!

二股とかそういう意味じゃないからね。
色々なタイプって事。」


「・・・・・ど・・・。」


「うん?」


「中野さんは・・どういう女性がお好きなんですか?」


「そうだなぁ・・・・・。」


「・・・・・・・・・・。」



「感受性が豊かな子・・かな。」


「・・・・・・・・・。」


「あ!もうすぐイルカショーの時間だから急ご!」






やっぱり・・私が勝手に勘違いして勝手に舞い上がってただけなのかな・・。


まるで正反対な・・私とは真逆のタイプを言われて・・

イルカショーの会場まで行く足取りが、途端に重たくなった。



















< 65 / 176 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop