エリート社員の一途な幼なじみと交際中!


「うー、混んでるなあ」

電車を乗り継いで到着した羽田空港は、土曜だからかかなり混雑していた。

飛行機の到着予定は14時10分で、今は14時5分。

ぎりぎりに出たせいで、空港に着くのもぎりぎりになってしまった。

電光掲示板に表示される沢山の発着便の時刻表の中から、環が乗っているはずの飛行機の便を探すと、環が乗っている便は、すでに到着していることになっていた。

まだ環からラインが来てないから、急げば間に合うかもしれない。

人にぶつからないように出来るだけ早足で歩き、エスカレーターをのぼる。到着ロビーにつくと、到着した人や迎えの人の波でごったがえしていた。

その中に環が居ないか、スマートフォン片手にそわそわしながら見回していると、着信を告げるバイブレーションが震えた。

「もしもし」
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