新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~
6.一緒に眠れない
一緒に眠れない 結愛side
「結愛……」
さん付けで呼ばれない、ただそれだけで胸が苦しくなる。
私は呼ばれた声に呼応するように、寂しさを漏らす。
「あの、側にいたいです。一緒に眠ってはいけないですか」
見上げると、困ったような顔をした省吾さんは、片手で顔を覆ってしまった。
「一緒に眠りたくないのは、あなたでしょう?」
「だから、あなたは……」
「勘弁してください。緊張すると、言葉遣いに気を配れない」
「緊張、ですか」
「ええ」
「なに、に」
「それは、秘密です」