新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~

 彼女が愛おしくて、つい軽く結愛さんと唇を触れ合わせる。
 すると彼女の唇がわなないた。

「嘘……」

「え……」

 驚いて、もう一度、おずおずと彼女の唇に自分の唇を触れさせる。

「まっ、て」

 彼女の戸惑っているような声が、確かに聞こえる。
 どうしてか、腹の底からおかしくて笑いが込み上げた。

「ひどいです。どうして笑うんですか」

 普通に話してくる彼女にますます笑う。

「省吾さん?」

 私は笑い過ぎて出た涙を拭って、彼女へ啄ばむようなキスをする。
 そのキスの隙間から、彼女は懸命に文句を言う。

「もう、省吾さん、誤魔化さないで」

 その姿が愛おしくて堪らない。


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