新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~
「からかっているわけじゃありません。純粋だからって面白がっていらっしゃるかもしれませんけど、純粋なんかじゃないと知って、ガッカリしますよって言いたいだけです」
「それは、どういう意味?」
思わず低い声色で詰め寄ると、彼女が息を飲んだのが分かった。
大人げない。
自分のことは棚に上げ、彼女が実は純潔ではなかったかもしれないと知り、平然と聞いていられなくなるなんて。
「それは、その。私も省吾さんに触れたいって、キスを、その、深いキスを思い出すと……」
彼女が恥じらいながら告げる内容を、最後まで聞いていられなかった。
結婚初日に「誰ともこのような経験がない」と言っていたじゃないか。
そんなことも忘れるくらい、私は……。
彼女の唇を奪い、性急に深く口付けた。
浅くなる彼女の息遣いが、余計に私の欲情を煽る。
キスで口を塞いだまま、服の上から彼女の体に触れる。
身動ぐ彼女を捕まえるように、肌に直接手を添える。