新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~
「あの、どうして外す必要が?」
「どうせなら着替えようと思った次第です。いけませんか」
「いえ。着替えてくださって結構です」
「フフッ。いつまでこの他人行儀な会話を続けますか」
「でしたら、腕から解放してください」
「ですが、まだボタンを外していただけていない」
この人、私が外すまで解放しないつもりだ。
私が戸惑っているからって、面白がって。
昨日、あんなにも酷い仕打ちをしてきたくせに、反省というものがない。
若干、不貞腐れつつ、ぞんざいにボタンを外した。
「これでいいですか」
「ええ。ありがとう」