新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~

「どうしました? お疲れですか?」

 穏やかな声を聞いて顔を上げる。
 いつの間にか、うたた寝をしていたようだ。

 あれは、夢?

「洗濯物、畳んでくれたんですね。置いておいていただければ、自分で部屋に持っていきます」

 自分で部屋に。

 その一言の重みを、今さらながらに感じた。

 書斎には入ってはいけないと、最初に言ってくれていたら……。
 ううん。それが問題じゃない。



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