新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~
4.微妙な関係
微妙な関係 結愛 side
目が覚めるとベッドで眠っていた。
状況を把握しようと隣に視線を移して目を見開いた。
美しい横顔が寝息を立てている。
昨日は、美しいこの人に……。
彼の唇が視線に入り、思わず唇に手を伸ばす。
ふにっと柔らかい感触が指先に伝わり、ドキンと胸が飛び跳ねた。
思わず、そっと顔を近づけようとすると「寝込みを襲うとは大胆ですね」と、唇から声がして心臓がジャンプした。
先ほど唇に触れていた指先を捕まえられ、声にならない声をパクパクさせる。
「行き過ぎた行動をしてしまい、意識を手放したあなたを一人にさせるのは心配で見守っていたら、私も眠ってしまったようです」
少し意地悪な視線を向けられ、戸惑いつつ、訴えようとしても声が出ない。
どうして……。
自分の困った体質がもどかしい。
「眠ると話せるようになっていたと思うのですが、やはり焦り過ぎたようですね」