しずくの恋
呼び出された場所に行ってみると、
そこには、見知らぬ後輩男子が立っていた。
その見知らぬ後輩くんの表情から
ものすごい緊張感が伝わってきて、
胃が、キリキリと痛みはじめる。
目の前で、固まっているその後輩くんに
どうしようもなく申し訳ない気持ちになる。
「あの、自分、2年の高橋っていいます。
桐原さん!つきあってくだ…」
「ごめんなさい!」
最後まで聞くのがつらくて、深く頭をさげた。
「断るの…早いっすね。
やっぱ年下だし、俺なんかが桐原さんに告白するとか…迷惑ですよね」
その後輩くんが顔を曇らせたのをみて、
慌てて「ごめんなさい」ともう一度謝った。
「迷惑じゃないです。
……でも、本当に、ごめんなさい」
謝ることしか、できなかった。
「あの、……どうして桐原さんは
だれとも付きあわないんですか?
すごくモテるのに…」
後輩くんの質問に答えることができないまま
ずっと疑問に思っていることをたずねた。
「あの…どうして、私なんですか?」
一度も話したことのない後輩に
こんなふうに思ってもらえるその理由が
わからない。
「だって、桐原先輩、性格良さそうだし、
優しそうだし。
笑った顔とかすごく可愛くて、
桐原先輩のこと好きにならない男なんて
いないと思う」
「私、そんな性格よくないよ…」
思わず本音を呟いた。
そこには、見知らぬ後輩男子が立っていた。
その見知らぬ後輩くんの表情から
ものすごい緊張感が伝わってきて、
胃が、キリキリと痛みはじめる。
目の前で、固まっているその後輩くんに
どうしようもなく申し訳ない気持ちになる。
「あの、自分、2年の高橋っていいます。
桐原さん!つきあってくだ…」
「ごめんなさい!」
最後まで聞くのがつらくて、深く頭をさげた。
「断るの…早いっすね。
やっぱ年下だし、俺なんかが桐原さんに告白するとか…迷惑ですよね」
その後輩くんが顔を曇らせたのをみて、
慌てて「ごめんなさい」ともう一度謝った。
「迷惑じゃないです。
……でも、本当に、ごめんなさい」
謝ることしか、できなかった。
「あの、……どうして桐原さんは
だれとも付きあわないんですか?
すごくモテるのに…」
後輩くんの質問に答えることができないまま
ずっと疑問に思っていることをたずねた。
「あの…どうして、私なんですか?」
一度も話したことのない後輩に
こんなふうに思ってもらえるその理由が
わからない。
「だって、桐原先輩、性格良さそうだし、
優しそうだし。
笑った顔とかすごく可愛くて、
桐原先輩のこと好きにならない男なんて
いないと思う」
「私、そんな性格よくないよ…」
思わず本音を呟いた。