君と巡る歴史
「甘い!」

角砂糖がいくつ入っているのか、予想以上に甘いミントティーに千夜は驚く。

千夜が前を見ると、トゥルキは「ふふっ」と笑っていた。



次の日、早速千夜はトゥルキに連れられ遺跡巡りを楽しむことになった。

「ここは古都ケロアン、世界遺産です。アフリカ最古のグランド・モスクで、大きなお祈りの時には八千人ほどが訪れます」

千夜の目の前には、広々としたモスクがある。千夜も勉強したことを思い出しながら言った。

「七世紀に建立されたんですよね。イスラム教徒にとってメッカ、メディナ、エルサレム、に次ぐ聖地ですよね」

「知っているんですか?」

驚くトゥルキに、千夜は笑う。

「勉強しましたから」

モスク内には、お祈りをしている人もいる。千夜は、「あんな風にお祈りをするんですね」とお祈りの様子をじっと見つめる。トゥルキは千夜の横顔を見つめていた。

そして次の遺跡へと向かった。

次に二人が訪れたのは、エル・ジェムの円形闘技場。巨大なコロセウムは最上階まで行くことができる。
< 6 / 12 >

この作品をシェア

pagetop